巨人に「山口2世」がいた! 育成ドラフト1位・星野真澄投手(25)が9日、1日限定でA班に合流、ブルペン入りし、周囲の度肝を抜いた。多彩な変化球を持つ左腕に、原監督は「山口を最初に見たときと同じ雰囲気がある」と絶賛した。投球を見守った清武球団代表は「3月中旬までに1人支配下(登録)に上げる」と明言。突如、現れた「秘密兵器」が、支配下登録最有力候補に浮上、中継ぎ陣のサバイバルに加わる可能性が出てきた。
左腕を振れば振るほど、星野の周囲が騒がしくなっていった。山口をほうふつとさせるフォーム、球のキレに興味を示した首脳陣、報道陣、トレーニング中の投手が続々とネット裏に集結した。投球前は5人程度だった“観衆”は気づけば約30人に膨れ上がった。「一生懸命投げたので、何が何だか分かりませんでした」。木の花ドームのブルペンの視線を独占したルーキーは、66球を投げ終えると、大きく息を吐いた。
第2クールから主力組のA班と若手のB班の選手を数選手を、1日限定で入れ替える一環でこの日、A班に合流した。いきなり阿部が受けた。「最初はどうしようと思ったけど、阿部さんに乗せられて腕が振れるようになりました」。伸びのある直球にカットボール、スライダー、チェンジアップ、カーブと持ち球をすべて披露。阿部が思わず「26番(内海)、うかうかしていられないよ。いいのが出てきた。育成じゃもったいない」と声を弾ませた。育成左腕に衝撃を受けたのは阿部だけではなかった。
内海「こいつメチャクチャいいですよ。新人合同自主トレからえげつない球投げるなと思っていたんです。ぐっさん(山口)に似てますね」
斎藤投手コーチ「あんなにいいとは思わなかった。真っすぐがとにかくいいですよ」
現在、巨人には投手、野手合わせて17人の育成選手がいる。練習を視察した清武球団代表は「3月中旬くらいまでに1人を支配下(登録)に上げる。みんな頑張っているからね。誰が試験に突破するかな」と話したが、星野が筆頭候補といっていい。原監督は「山口を最初に見た時の雰囲気がある。可能性を持っている投手。勉強するところはあるけど近未来、背番号が3ケタから2ケタになる予感がある」と期待を寄せた。背番号100には「支配下選手に一番近い」という意味が込められているという。
BCリーグ時代の月給は15万円だった。オフは日給8000円のキノコ会社で働き生計をたてていた苦労人で、米独立リーグ出身の山口と経歴が重なる。同じ左投手で投球スタイルもフォームも酷似。まさに「風神2世」だ。「肩ができるのは早い。5球? それくらいで大丈夫ですね」と中継ぎの適性も十分だ。「一日でも早く(支配下に)上がりたいです」。実戦デビューは、13日のB班紅白戦の予定。彗星(すいせい)のごとく現れたルーキー左腕が、「育成の巨人」で大きな夢をつかむ